ステーキの脱・霜降りの旗手、赤身肉とは?

大阪でもステーキ人気に変化?脱・霜降りの旗手、赤身肉って?

ステーキを網で焼く
霜降り肉でない牛肉が好まれるようになってきた傾向は、大阪でも、日本全体にも増えつつある「肉食女子」やシニア層の増加で脂身の少ない牛肉が好まれるようになってきたことが背景にあります。加えて、輸入自由化で「サシ」の少ない輸入肉の赤身肉がより安価で入ってきたこともあって、このふたつの流れが一体となって「脱・霜降り」をもたらしてきたといえます。

霜降りは、和牛に特徴的な傾向

和牛と呼ばれる牛の種類があります。日本で生産される牛がすべて和牛ではありません。和牛は昔から日本で飼われてきた「肉専用牛」の品種のことをいいます。大阪のステーキ店でよく出される「近江牛」「神戸牛」「松阪牛」や、米沢牛、前沢牛などが和牛の代表格ですが、これらは、霜降りの入りやすい品種で、かつ、霜降りがよく多く入るような牛として育てられてきたのです。

大阪は、牛を育てるのにふさわしい山間地が都会に近く、明治以降、牛肉を食べることがタブー視されず、むしろ「文明開化」のひとつとして奨励されたあと、いくつもの名産地ができました。

草を主食として牛を育てる海外牛

一方、外国産の牛も、日本と同じように草を主食として育てるのは同じだとはいえ、アメリカ産は穀物飼料を中心にした「グレインフェッド」(穀物を餌とする)、オーストラリア、ニュージーランドなどはクローバー、レンゲ、野草といった粗飼料を中心とした「グラスフェッド」(草を餌とする)の違いがあります。
グラスフェッド中心でも、トウモロコシ、ふすま、さらにビタミンなどを投与する濃厚飼料を与えることもあります。

濃厚飼料だけでは身体に負担がかかり、どうしても粗飼料が必要なのは、人間が、肉だけでなく、野菜もとらないとダメだ、というのと似ています。

アメリカ牛は、赤身でも脂分が多く、一方、オーストラリア、ニュージーランド牛はサシの少ない脂肪分の低い赤身の肉が多くなるという違いがあります。
味わいでいえば、歯ごたえが強く、噛めば噛むほど肉本来の味と香りを感じることができる肉ということです。ニュージーランド、フランス、アルゼンチンなどの赤身肉のステーキはそういう魅力があります。大阪のステーキ店でもこうした赤身肉のステーキを出す店が増えています。

日本でも「ジビーフ」というジビエとしての牛肉も

ジビエは、狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語です。ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化で、フランスなどでは、ジビエを使った料理は自分の領地で狩猟ができる上流階級の貴族の口にしか入らないほど貴重なものでした。

日本でもそれにならって鹿やイノシシ、野うさぎ、野鳥などをジビエの対象として食べる料理があります。大阪にもジビエ料理の店がありますが、そういった店で「ジビーフ」という名前の牛肉を焼いて出す店が少しずつ増えてきました。牛肉は野生鳥獣ではなく、正確にいえばジビエとは異なるのですが、北海道など、自然放牧で育てた牛肉を「ジビーフ」と名付けたのです。
脱・霜降りはいろいろな形で進んでいます。